不定愁訴とは?多くみられる症状や原因、対策について医師が解説

40代〜50代の男性の皆さん、「最近、疲れやすい」「イライラする」「眠れない」などの不調を感じていませんか?

それは「不定愁訴」かもしれません。不定愁訴とは、原因不明の体調不良のことで、男性更年期障害の代表的な症状の一つです。

不定愁訴は、男性ホルモンの減少だけでなく、ストレスや生活習慣の乱れなどさまざまな要因によって見られるようになります。

本記事では、不定愁訴の具体的な症状や、日常生活で取り入れられる対策などについて解説していきます。原因不明の不調に悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。

目次

男性の不定愁訴でよく見られる症状は?

男性の不定愁訴では、主に下記のような身体的症状と精神的症状が見られるようになります。

身体的症状の特徴精神的症状の特徴
・持続的疲労感:休んでも回復しない倦怠感
・睡眠障害:入眠困難(60分以上寝付けない)、中途覚醒
・消化器症状:胃もたれ、膨満感、下痢、便秘
・集中力低下:ワーキングメモリ(作動記憶/作業記憶)の低下
・情緒不安定:イライラ感が増加
・勃起不全(ED)

特に、起床時から強い疲労感がある、休んでも疲れが取れないなど「持続的疲労感」を感じる男性が多いようです。

2023年に日本男性医学学会が実施した調査によると、20代から50代の男性の約42%が過去1年間に不定愁訴を経験したと回答しています。

特に30代後半から50代前半に発症率が高まる傾向があるため、心当たりがある方は早めの対処が大切です。

男性の不定愁訴の原因は?

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 栄養バランスの偏り
  • 運動不足
  • 慢性的なストレス・社会的要因
  • 環境要因 など

男性の不定愁訴は複合的な要因によって引き起こされますが、大きな要因として考えられるのは、テストステロンの低下です。

また、運動不足になりやすいデスクワーク中心の生活スタイルや、仕事や家庭での慢性的なストレスも不定愁訴の原因となります。

男性の不定愁訴の主な4つの対策

男性の不定愁訴に対しては、さまざまな視点からのアプローチが必要です。ここでは日常的に取り組める対策と専門機関を活用した対策・治療の両方を解説していきます。

男性の不定愁訴の対策①: 生活習慣の改善

生活習慣の改善では主に下記の3つを意識することが大切です。

①睡眠の質向上・就寝前は電子機器の使用を控える
・寝室の温度を18-22℃に保つ
②運動習慣の確立・週3回以上の有酸素運動や筋トレ
③食事改善・ビタミン、亜鉛、マグネシウムを積極的に摂取

就寝前も電子機器を使いたい人は、就寝2時間前からブルーライトカットメガネを着用するとよいでしょう。

また、有酸素運動は30分以上の持続的に運動すること、テストステロンが分泌されやすくなるといわれているため、できるだけ長く運動するのが好ましいです。

男性の不定愁訴の対策②: ストレス管理

ストレス管理方法はさまざまですが、まずは下記などの方法を取り入れてみるのがおすすめです。

  • 発散できる趣味を見つける
  • マインドフルネス瞑想(今の瞬間に集中すること)
  • 森林浴など自然と触れ合う時間を作る

また、高さが調整できるデスクを導入して長時間の同姿勢を避けたり、思い切って転職するなど、ストレスがたまりにくい環境を作ることも大切です。

男性の不定愁訴の対策③:ホルモンバランスの最適化

ホルモンバランスを正常にするには、クリニックでテストステロン補充療法(HRT)を受ける必要があります。ホルモン補充療法では皮膚に塗る外用薬や貼り付けるパッチのほか、注射などの方法でホルモンのテストステロンレベルを適正に戻します。

サプリメントを使ってテストステロンを増やす方法もありますが、安全性が保証できないものもあるため、十分な注意が必要です。また、人によっては効果が得られない可能性があることも理解しておきましょう。

男性の不定愁訴の対策④: 社会的サポートの活用

  • 定期的なカウンセリング
  • ピアサポートグループ(同様の症状を持つ男性との定期的な交流)
  • 家族療法

専門機関にて定期的にカウンセリングを受けたり、同じ症状を持つ男性と交流できるピアサポートグループに参加したりすることで、ストレスや孤立感の軽減が期待できます。

また、家族内でストレスを感じている場合は、家族と一緒にカウンセリングを受けるのもおすすめです。

不定愁訴が辛い男性は東京ハブクリニックへ

東京ハブクリニックは、不定愁訴などの症状が見られる男性更年期障害に特化したクリニックです。

経験豊富な医師が男性ホルモン補充療法や生活習慣改善の指導など、一人ひとりの生活スタイルや症状に合わせた適切な治療を提案します。

不定愁訴の症状が辛い男性は、一度東京ハブクリニックへいらしてくださいね。

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まとめ

  • 不定愁訴とは、原因不明の体調不良のことで、男性更年期障害の代表的な症状の一つ。不定愁訴は、男性ホルモンの減少だけでなく、ストレスや生活習慣の乱れなどさまざまな要因によって見られるようになる。
  • 2023年に日本男性医学学会が実施した調査によると、20代から50代の男性の約42%が過去1年間に不定愁訴を経験したと回答している。特に30代後半から50代前半に発症率が高まる傾向があるため、心当たりがある方は早めの対処が大切。
  • 不定愁訴をしっかり改善するには、日常的に取り組める対策だけでなく、専門機関を活用した対策・治療も受けることが大切。

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東京ハブクリニック 院長紹介

鴨下

鴨下 一郎 1949年東京生まれ。心療内科医・医学博士。旭日大綬章受章。 1979年日本大学大学院医学研究科博士課程修了後、呼吸器疾患の診療に従事する中で身体的な症状の背景に潜む心の不調や精神的ストレスに着目し、心療内科の道へ。 32歳でクリニックを開業。心療内科医として、心の病気の診療にあたる。 「現代の心の病を治すには、まず社会病理を直す必要がある」と政治の世界を志し、1993年衆議院議員初当選。以後連続9回当選し、環境大臣、厚生労働副大臣、内閣官房参与(健康・医療戦略)等を歴任。「心療内科」の認可や公認心理師制度の推進などにも携わる。 2024年、「東京ハブクリニック」を開業。男性更年期障害の診察に力を入れている。 メディア出演、著書多数。

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