知能検査とは?種類・費用・受け方を徹底解説【大人・子ども別】

知能検査は、単に「頭の良さ」を測るだけでなく、思考の癖や、得意・不得意といった認知能力のバランスを客観的に理解するためのツールです。

この記事では、大人と子どもそれぞれが知能検査を受けられる場所や費用の目安、そして混同されがちな「発達検査」との違いまで分かりやすく解説していきます。知能検査を受けたい方はぜひ最後までチェックしてくださいね。

目次

知能検査とは

知能検査とは個人の認知能力を客観的な指標で測定するための心理検査です。この検査の目的は、単に人を「頭がいい」「悪い」と決めつけることではありません。

むしろ、個人の知能を構成する様々な能力のバランス、つまり思考の癖や、得意なこと・苦手なことを明らかにすることに重きを置いています。

例えば、世界的に広く用いられているウェクスラー式知能検査(WAIS、WISC)などでは、下記のような能力を多角的に測定します。

  • 言語理解:言葉を使って考え、表現する力
  • 知覚推理:見た情報からルールを見つけ、論理的に考える力
  • ワーキングメモリー:情報を一時的に記憶しながら作業する力
  • 処理速度:簡単な視覚情報を素早く正確に処理する力

これらのバランスを知ることで、自分や子どもの特性を深く理解し、学習や仕事、日常生活での工夫に繋げることができるのです。

【大人向け】知能検査|費用や受けられる場所

16歳0ヶ月~90歳11ヶ月の大人の知能検査には、「WAIS(ウェイス)」が用いられるのが一般的です。

信頼できる正式な知能検査は、専門の医療機関や相談機関で受けることができます。

<自主的な理由で受けられる場所の例>

  • 専門スタッフがいる民間のカウンセリングルーム:自己理解やキャリアカウンセリングなどの目的
  • 精神科・心療内科:医学的な目的で実施されることが多い
  • 発達障害者支援センター:相談の上で検査を受けられる場合がある

自主的な理由で知能検査を受ける場合は、医療保険の適用外となることが大半です。具体的な費用は実施機関によって大きく異なりますが、一般的には検査、結果の分析、フィードバックなどを全て含めて1万円〜5万円程度かかるのが一般的です。

【子ども向け】知能検査|費用や受けられる場所

2歳6ヶ月~7歳3ヶ月の子どもには「WPPSI(ウィプシー)」、5歳0ヶ月~16歳11ヶ月の子供には「WISC(ウィスク)」が用いられるのが一般的です。

子どもの場合は、公的な教育・福祉機関から医療機関まで、窓口が大人よりも幅広く用意されており、相談先によっては無料となる場合があります。

<受けられる場所の例>

  • 地域の教育支援センター(教育相談所): 学校生活での学習のつまずきなどについて相談でき、必要に応じて検査を受けられる
  • 児童相談所:発達に関する相談の一環として検査を実施することがある
  • 児童精神科・小児科:発達障害の診断など、医学的な観点から検査が行われる
  • 民間の療育機関やカウンセリングルーム :より専門的なサポートを求められる

公的な機関(教育支援センターや児童相談所など)では、相談の一環として無料で検査を受けられることがあります。

一方、医療機関や民間の機関で受ける場合は、有料(保険適用外)となるのが一般的で、大人と同様に1万円〜5万円程度が目安となるでしょう。

知能検査と発達検査の違い

「知能検査」と「発達検査」は、混同されがちですが、その目的と測定する領域には明確な違いがあります。

結論から言うと、知能検査が「認知能力」に特化しているのに対し、発達検査は「全体的な発達」をより広範な視点から評価します。

それぞれの特徴は下記の通りです。

知能検査(例:WISC、WAIS)発達検査(例:新版K式発達検査)
目的学習能力の評価、得意・不得意のプロファイルの把握、発達障害の診断補助など年齢相応の発達をしているか、発達に遅れや偏りがないかを確認する
測定内容主に認知能力(言語、論理的思考、記憶、処理速度など)を検査認知能力に加え、運動能力(粗大運動・微細運動)、言語能力、社会性、生活習慣など、より幅広い領域を検査
特徴「考える力」の側面に深く焦点を当てる「心身の全体的な成長」を捉えている

「考える力のアンバランスを詳しく知りたい」場合は知能検査、「年齢に対して全体的な発達がどうかを知りたい」場合は発達検査が、より適しているといえるでしょう。

知能検査を受けたい方は東京ハブクリニックへ

東京ハブクリニックでは、2つの知能検査を用意しています。

①自己理解パッケージ

・フル WAIS+丁寧な解釈セッション
・鴨下一郎院長によるコンサルティングなど

②発達傾向・ADHD 探索パッケージ

・フルWAIS+公認心理士によるフィードバック
※カウンセリング・診察・公認心理士の紹介などのオプションあり

「自分のIQを知りたい」「子どもの特性を理解したい」という方は、ぜひ一度相談にいらしてくださいね。

>>東京ハブクリニックへの相談はこちら

まとめ

  • 知能検査は認知能力を客観的に測る心理検査。
  • 大人(16歳以上)は「WAIS」、子どもは「WISC」など年齢に応じた検査が行われ、自己理解や学習支援に役立つ。
  • 検査費用は1〜5万円程度が一般的。
  • 知能検査は思考力や記憶など認知能力を測定、発達検査は運動や社会性を含む成長全体を評価する。目的に応じて使い分けが必要。

\男性更年期障害かも?と思ったら/

東京ハブクリニック 院長紹介

鴨下

鴨下 一郎 1949年東京生まれ。心療内科医・医学博士。旭日大綬章受章。 1979年日本大学大学院医学研究科博士課程修了後、呼吸器疾患の診療に従事する中で身体的な症状の背景に潜む心の不調や精神的ストレスに着目し、心療内科の道へ。 32歳でクリニックを開業。心療内科医として、心の病気の診療にあたる。 「現代の心の病を治すには、まず社会病理を直す必要がある」と政治の世界を志し、1993年衆議院議員初当選。以後連続9回当選し、環境大臣、厚生労働副大臣、内閣官房参与(健康・医療戦略)等を歴任。「心療内科」の認可や公認心理師制度の推進などにも携わる。 2024年、「東京ハブクリニック」を開業。男性更年期障害の診察に力を入れている。 メディア出演、著書多数。

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
目次